帝京大学薬学部 研究業績 | English
物理薬剤学研究室

研究室紹介
【学部教育】

薬剤学は、医薬品が薬効を示すためにどのような剤形(錠剤、カプセル剤、軟膏剤、注射剤など)を選択すべきか、さらに体内の薬物濃度を保つための工夫について取り扱う学問です。このうち当研究室が担当する物理薬剤学は、各種剤形や修飾のベースとなる物性について学びます。具体的には粉体の性質や薬物が溶解する速度、軟膏の粘度、医薬品の安定性などを取り扱います。物理薬剤学をしっかり身に付けることで、医療の現場での薬剤の取り扱いの根底に、実に巧みに応用されていることに気づくでしょう。このように理論に基づいた調剤ができるようになることが目標です。講義は2年生の前期に行い、実習を後期に行います。

【研究活動】

 遺伝病である先天代謝異常症で蓄積する脂質ついて研究を行っています。

 生体内には炭素数24を超える極長鎖の脂肪酸が極少量存在していて生体内で各種機能を担っています。この極長鎖の脂肪酸は、細胞内のペルオキシソームで分解されることで過剰にならないように調節されています。ペルオキシソームタンパク質の遺伝子に異常があると極長鎖脂肪酸が蓄積して脳神経系にも障害が起こるので、難治病に指定されています。この極長鎖脂肪酸を含む脂質の構造と代謝に関する研究を行っています。
 
またスフィンゴ糖脂質に対する各種分解酵素はリソソームに存在しますが、その遺伝子に異常があると基質となる糖脂質が蓄積して、さまざまな臓器に障害が起こるので、こちらも難治病に指定されています。この糖脂質に関しても構造と代謝に関する研究を行っています。


教職員
教授 横山 和明
准教授 濱 弘太郎
講師 藤原 優子
研究員・大学院生