帝京大学薬学部 研究業績 | English
薬物動態学研究室

研究室紹介 帝京大学 薬学部
薬物動態学研究室ホームページ
 薬物動態学(ファーマコキネティックス)は、医薬品の投与部位から循環血中への吸収、各組織への分布、代謝、排泄を定量的に扱う学問です。その理論は薬物の個別投与設計や、薬効および副作用の予測、新薬の開発、ドラッグデリバリーシステムの開発に広く使われています。また、医療の場で注目されているテーラーメイド薬物治療を実践する上で欠くことができない学問です。

 研究として、私たちは「薬物の血液脳関門(BBB)輸送機構の解明と、それを利用した脳への薬物デリバリー法の開発」にチャレンジしています。BBBの実体は脳毛細血管です。BBBは脳の神経活動を維持するために必要な栄養物質を積極的に取り込み、脳に障害を与える老廃物を排除する「gate keeper」としての役割を担っています。この「gate keeper」の実体は、主に脳毛細血管内皮細胞に発現する輸送性のレセプターやトランスポーターです。現在進行中の研究テーマは以下の通りです。

1) ヒトBBB細胞を用いた薬物の輸送機構解明
2) 細胞からヒトの脳移行性を予測する実験モデルの開発
3) 病態時におけるBBBの機能変動と薬物輸送の関連性解明
4) 疼痛緩和療法における至適薬物治療を目指したオピオイド関連鎮痛薬のPK-PD-TD研究
5) 中枢治療薬の創薬・創剤を効率化する評価法の開発
6) DDS技術を用いた遺伝子・高分子薬剤の脳移行制御法の開発


教職員
教授 久保 義行
助教 黒澤 俊樹
教授(薬学部) (出口 芳春)
研究員・大学院生
研究員 出堀 泰之
研究員 都丸 充子
大学院生 佐孝 大樹
大学院生 田島 依子