2005年の こみみ 

  使ってほしい!とっても高価なSciFinder Scholar (2005.12.14.)

  音楽家と病気(1) 舞台で死んだ名指揮者 (2005.12.01) 
by K先生

  旅行の前に (2005.11.16)

  ご存知でしょうか?このサービス (2005.11.04)

  Hottokenai? (2005.10.19)
 by T先生

  言葉遣いの本 (2005.10.03)

  英語上達法 (2005.08.31.)

  聖域を守れ (2005.08.18)
 by A先生

  知識・技能・態度 (2005.07.26)
 by U先生

  おススメ夏野菜 (2005.07.06)

  こんな本もいかがでしょうか (2005.06.22)

  ワタシはスタコ その5 (2005.06.07)
 by T先生

  モナリザの不思議 (2005.05.26)

  インターネットでの情報検索に役立つ本 (2005.05.12)

  デイライト・セービング・タイム (2005.04.28)
 by A先生

  「君の名は…」あるいは「強きもの、汝の名は??」
   - 長編実録 図書館員のレファレンス - (2005.04.13.)

  本代をけちってはいけません (2005.03.30)
 by U先生

  ブックカバー、どうしますか? (2005.03.16)

  ホームページの花 (2005.03.03)

  Aim High (2005.02.16)
 by T先生

  部品交換 (2005.02.03)

  スープ専門店のスープ (2005.01.14)


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使ってほしい!とっても高価なSciFinder Scholar (2005.12.14.)


 図書館では、年に3回図書館ツアーを行なっています。1年生、3年生、大学院生が対象
です。3年生、大学院生向けのツアーでは、データベースの使い方を中心にご説明していま
す。その甲斐あってか、最近図書館の端末でデータベースを利用して文献を探す学生さん
が目につくようになりました。うれしい限りです。ただ、ツアーでもご説明する機会が少なく、
薬学部図書館で利用できるデータベースの中で一番高価!なSciFinder Scholar(サイファ
インダー・スカラー)が、一番利用されていないような気がします。そこで!今回は、
SciFinder Scholarに日の目を見てもらうべく、『こみみ』でご紹介と宣伝をいたしましょう。

 SciFinder Scholarは、一言でいうと、科学系二次資料データベースです。先生方には、
Chemical Abstractsのデータベース版と言えば、おわかり頂けるでしょう。提供しているのは
アメリカのCAS(Chemical Abstracts Service)です。データは1907年から収録され、化学物
質、化学・医学文献、化学反応、特許などの検索ができます。しかも、化学物質は名称から
だけでなく、構造式からも検索できます。

 というと、ちょっと難しい印象を受けますね。でも、求める論文がどの雑誌の何年何月何日
号の何ページに載っているのか、いとも簡単に探せる優れものを、使わないのはもったいな
いです。雑誌といっても、アメリカを中心とした世界各国の100年分ですから、そのすごさが
想像できようというものです。


 なかでも、構造式からの検索というのが、ちょっとおもしろいです。ツールボックスを使って
構造式を画面上に書いていくだけです。文系出身の私にはパソコンのお絵描きソフトにしか
見えないのですが・・・。

 また、一回の検索でMedline(無料のPubMedでおなじみ)も同時に検索できますので、
化学系ではない論文をお探しの場合も、ぜひお試しください。今まで化学論文を探して
PubMedでヒットしなかったあなた、今度はぜひSciFinderを使ってください。

 では、興味をもってくださった方は、ぜひ図書館のインターネット用端末へ急行してください!
専用ソフトが必要なので、教室から利用する場合は、先生にご確認くださいね。
館内の数箇所に、使い方を説明したヘルプガイドを用意しています。
もっと詳細な説明は、下記サイトでご覧頂けます(日本語です)。
   http://www.jaici.or.jp/sci/SCHOLAR/index.html

 最後に大切なお知らせ。一度に1人しか利用できません!使い終わったらすみやかに
ログアウトをお願いします。


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音楽家と病気(1) 舞台で死んだ名指揮者 (2005.12.01)
                               
新メンバー、K先生のこみみです!

1968年7月20日の夜、ドイツ、バイエルン州のミュンヘン国立歌劇場で、本番の公演中に
一人の指揮者が亡くなりました。
その名はヨゼフ・カイルベルト(1908〜1968、ドイツ、カールスルーエ生)。同年生まれの
帝王、ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908〜1989)と比べると知名度は低いですが、
NHK交響楽団の名誉指揮者で、1960年代に日本に何回か来日し、当時の日本に本場の
音楽を紹介してくれたため、オールドファン(失礼!)やその道の通にはかなり名の通った
指揮者です。

死の当日、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」第2幕のクライマックスで、指揮者の
巨体は音を立ててオーケストラボックスに倒れたそうです。
救急蘇生の甲斐なく、その晩に亡くなりました。公演は引き続き代役の指揮者を立てて
続行しようと試みたそうですが、主役級の歌手が泣き崩れてしまい、困難だったそうです。

死因は狭心症発作とも心筋梗塞ともいわれています。特に、音楽家は生活時間が
不規則になりがちですし、彼はかなり体格も良かったので、生活習慣病の兆候が
あったのではないでしょうか。今となっては判りませんが・・・。

実演を聴いたことはないのですが、私はなぜかこの指揮者が大好きで、中学3年生から
現在まで約35年の間、ずーっと彼の指揮したレコード、CDはもちろん、彼に関する書籍を
中古店や古本屋で収集しています。
特に、彼が亡くなった1968年に出版された小さな写真集を、ドイツのボンにあるシューマン
記念館(ここは記念館に立派な音楽図書館が併設されています)で館員に教えてもらった
ときは感激し、早速ドイツの古本屋を探し回りましたが、ついに見つかりませんでした。
数年後、帝京大学の入学式に出席した際、帰りにふらっと寄った神田の音楽図書専門の
古本屋でこの本を見つけた時の感激は、とても言葉では表せませんでした。それに・・
なんと700円だったのです!。

写真集を開いたとき、指揮台の脇にニトログリセリン(狭心症の発作治療薬)が置いて
あれば、もっと長い間、この指揮者の芸術に触れられたかと思うと、残念でなりません。

皆さん、常備薬は常に持ち歩きましょう。


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旅行の前に (2005.11.16)


昨年秋に、長門市仙崎を旅行しました。山口県の北西の外れにある、海に囲まれた
小さな町です。ここは、童謡詩人・金子みすゞの生まれ育った町で、彼女をテーマに
卒業論文を書いた私にとっては、大学時代からずっと憧れていた町でした。

詩に詠われた海や島を実際に見ることができ、とても感激しました。かつて彼女が
歩いたであろう路地やお寺や丘などを歩いたことも貴重な思い出です。
また、それらのどこに行っても彼女の詩が頭に浮かび、まるで彼女の視線で町を見て
いるような、不思議な体験ができました。

数年前には、映画「ローマの休日」の舞台が見たくてローマに行きました。
ヒロインのアン王女が新聞記者ジョーに案内されて回った数々の名所や、映画の
撮影がおこなわれた場所など、映画のシーンを確認しながらの観光は楽しいものでした。

好きな作家のゆかりの土地や、映画や小説の舞台への旅行は、土地そのものの
素晴らしさに、プラスアルファの要素(基礎知識や思い入れ?)が加わって、
深みが何倍にも増す気がします。

とは言うものの、普段の旅行は、あそこに行ってみたいとかこれが見てみたいとか、
最初に行き先ありき、の場合が多いものです。行き先が決まってからガイドブックを
買い、名所の背景を勉強したりします。おいしいお店やお土産のチェックも怠りません
よね。

そういうときも、ガイドブックだけでなく、できるだけその土地が舞台の小説を読んだり
映画をみることをお薦めします。そうすると、実際にその土地に立ったとき、まるで
自分が小説や映画の世界に入り込んでしまったような感覚が楽しめます。
目にするものの印象もまったく違ってくるから不思議です。
また、出かけるずっと前から気分が盛り上がり、旅行に存分に浸れるので、なんだか
オトクな気も・・・。

私の場合、沖縄に行く前には、映画「ホテル・ハイビスカス」をみました。
函館に行く前には、谷村志穂の「海猫」を読みました。

次はタイに行く予定です。遠藤周作の「王国への道―山田長政」を買いました。
ほかにおススメの小説、ありますか??


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ご存知でしょうか?このサービス (2005.11.04)

図書館では、10月下旬から11月中旬にかけて3年生対象の図書館ツアーを
おこなっています。内容としてはデータベースの使い方や資料の探し方が中心
ですが、そのほかに図書館の利用方法を(確認のつもりで)説明してみると、
「知らなかった〜」「そうなんだ〜」という反応が返ってくることがあります。

今回は「知らなかった〜」という反応の多いものをご紹介します。
みなさんはご存知でしょうか?

オーバーナイト貸出
 これは、館内の全ての資料を「翌日の朝10:00まで、1晩だけ」貸し出す
 制度です。「すべての資料」なので、通常は貸出できない辞書・事典等の
 参考図書も借りることができます。詳細はHPの「利用案内」でご確認ください。
 (受付時間が決まっていますのでご注意ください)

Palsで返却できないもの』・・・3種類、わかりますか?
 未製本雑誌・ビデオのほか、通常の図書であっても、返却期限に遅れた場合は
 Palsでは返却できません。カウンターで返却してください。

新着案内』 / 『ベストリーダー
 どちらもOPAC画面の左側にある「新着案内」「ベストリーダー」のボタンから
 画面がひらきます。新着案内は、「この間まで新着書架にあったあの本、
 なんていうんだっけ・・・」というときに使えますよ。
  ・新着案内:画面はこちら。1ヶ月単位で、受入日順に見られます。
  ・ベストリーダー:画面はこちら。1ヶ月単位で、貸出上位のものが見られます。


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Hottokenai? (2005.10.19)
 by T先生

最近、学生の腕に白いわっかが見えます。なんだろうな?男の子も女の子も関係なく
はめているところをみると、ファッションというよりは、何かのお守りみたいなものかな?と
思っていました。

昨日ようやく、白いわっかは「ホワイトバンド」であることを知りました。テレビのCMで
指をぱちん、ぱちん、と鳴らしている人たちが出てきて、3秒ごとにアフリカの子供が
死んでいくことを訴えていました。どうやらホワイトバンドを買ってもらって、そのお金で
悲惨な状況のアフリカを良い方向にもっていこうということらしいです。

小さい頃から、募金活動が苦手でした。繁華街の地下道で「赤い羽根の共同募金お願い
しま〜す」と声を張り上げるボーイスカウトの子供たち。「交通事故の遺児に進学の夢を
与えてください」と駅前で叫ぶ高校生。うっかり遭遇してしまうと目を伏せて足早に
その場を逃げるのが私です。募金は苦手です。募金する自分はすごく偉そうな感じが
してしまうのです。

世の中には悲惨な生活をしている人たちがものすごくたくさんいます。交通遺児だけが
悲惨なわけじゃないです。子供だからってお金をあげて、地下道で寝っ転がってる
ホームレスのおじさん達には何もあげなくていいんでしょうか?アフリカの子供とイラクの
子供、どっちがかわいそうなんて誰にも決められません。
でも、募金をするその瞬間、少なくとも私は彼らよりかわいそうじゃない、という特別な
意識があるのを認めてしまうようで、それが辛いのです。

いくばくかのお金を募金箱に放り込んだり、赤い羽根を買ってみたり、ホワイトバンドを
注文したり、一時的な行為で世の中が良くなるような気になってしまう。ガラス越しに
悲惨な世界を眺めてる自分の姿が見えてしまいます。
本当にHottokenaiって思ったら、そんな程度でいいはずがない!

「では、どうしたらいいの?それでも募金しないよりはしたほうがよいでしょう?」と
問われれば、何も返す言葉がありません。募金活動は正しい行為の一つなのでしょうから。

Hottokenaiひとびとはたくさんいます。みんなが幸せになるにはどうしたらいいんでしょう?
「募金ではなく、別のやり方で精いっぱいのことはしているつもりなんです。許してください。」
と、ことさら速足になって募金箱の前を通り過ぎながら、思います。
結局は私も自己肯定しているに過ぎないのですが、せめて、くすりを早くつくれたら…。
と思っています。


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言葉遣いの本 (2005.10.03)

今回は、言葉遣いに関係する本をご紹介します。
ちょっとした勉強になり、また気軽に読める本ですので
ぜひ読んでみてください。


『オトナ語の謎:オレ的にはアグリーできかねるんだよね。』
 糸井重里 監修 東京糸井重里事務所 請求記号:814.9/IT

ビジネスの場で使われている言葉遣いなどへのコメントが載っています。
”「お世話になっております」はオトナの世界における万物の始まりといっていい。”
”「投げる」 社会人はとにかく投げるのだ! 「メールを投げる」
「先方に投げる」など、活用を覚えてこそ、一人前!”などなど。
「おとぎ話をオトナ語でアレンジ」とか「歌謡曲をオトナ語でアレンジ」
したものもあって、読んでいて思わずふふふと笑ってしまいます。


『問題な日本語:どこがおかしい? 何がおかしい?』
 北原保雄 編 大修館書店 請求記号:810.4/MO

ある国語辞典の編著者が「気になる日本語」の解説をしています。
間違いの指摘だけでなく、誤用されている背景なども解説していて
勉強になります。


『そのバイト語はやめなさい:プロが教える社会人の正しい話し方』
 小林作都子 著 日本経済新聞社 請求記号:810.4/KO

著者は、若者がアルバイト先で覚える間違った言葉使いを「バイト語」とし、
間違い例を具体的にだしてそれに対する正しい話し方を教えてくれています。
また、”「○○がダメだから、××できない」を「○○できると、××できる」
に置き換えるとポジティブな話し方になり、相手が気持ちよく受け入れることが
できる”等、好感度の高い話し方も載っていて、こちらも勉強になる本です。


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英語上達法 (2005.08.31.)

 少し前になりますが、とあるメルマガに、英語の上達法が紹介されていました。
これは!と思ったので、『こみみ』でも(勝手に)紹介しますね。
 電気通信大学の酒井邦秀先生の「多読」という方法です。それによると、
「100万語を目標」「面白い英語の物語をひたすら読む」のだそうです。

 ポイントは
「辞書はひかない」
「わからないところは飛ばす」
「進まなくなったら後回し」


これならやる気さえあれば続けられそうですよね。漫画の英訳を読んで英語力を
つけた中学生もいるそうです。大人の場合、逆に時間がかかるかもしれないそう
なので、長期計画でがんばりましょう。
 また、CDなどで音声を聞くのもよいそうです。

そこで!
図書館にある洋書の中から、読みやすいお手ごろな本をご紹介しましょう。

 "The Little prince" 953/SA(新書コーナー)
  いわずと知れた「星の王子さま」ですね。訳本は所蔵していないのですが・・・。

 "Harry Potter and the philosopher's stone" 933/RO(和書一般)
 "Harry Potter and the chamber of secrets" 933/RO(和書一般)
 "Harry Potter and the prisoner of Azkaban" 933/RO(和書一般)
 "Harry Potter and the goblet of fire" 933/RO(和書一般)
 "Harry Potter and the order of the phoenix" 933/RO(和書一般)
ご存じ、ハリー・ポッターシリーズです。日本語版と一緒に並んでいます。

ビデオもあります。
 「スノーマン」 778.77/SU (2F視聴覚)
学習用の資料がついています(資料はカウンターにあります)

CDつきの本が新着本ではいりました。
 「英語で読む日本昔ばなし(1〜3巻)」 (837.7/EI)
桃太郎、おむすびころりん、さるかに合戦など、よく知っている話を英語で聞く・読む、
というのは、新鮮な気持ちがしますね。

 この、「よく知っている話を英語で読む」というのは、読み続けられる、という点で、
とてもオススメできると思います。
 今を遡ること、?年前。卒論を書くために「原書を用意しなさい」と先生に言われました。
そこで、題材のひとつである『ナルニア国物語』のペーパーバックを揃えました。訳本を
繰り返し読んでいたおかげで、訳すように言われたとき、物語の内容が思い出せるので、
訳しているというよりも、日本語訳を思い出している、という気がしたものです。

 さて、実はかくいうこの私、自分でも驚きましたが、ご紹介した多読法を知る前に、同じ
やり方を(一応)実践していたのです! そうです。結局ほとんど使わなかった例のペー
パーバックを読もうとしているのです。一応、というのは、比較的やさしい英語で書かれて
いる(訳本は「小学生から」)厚さが1センチ程度の本なのに、全7巻のまだ3巻目を(時折)
読んでいるに過ぎないからです。しかも、3巻まで読み進むのに、4年くらいかかっています・・・。
ぜんぜん多読じゃないですよね。だから英語力がアップしないのか!! 
しかし、紹介したからには、今度こそ!!!


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聖域を守れ (2005.08.18) by A先生

私は、アメリカを含めいくつかの大学で図書館を利用したことがある。また、最近は御無沙汰
しているが、小学生の頃は公立の図書館を大変よく(ほとんど毎日)利用した。
このように図書館を利用していて、必ず感じることがある。それは、「図書館の人はなんて
親切なんだろう」ということだ。

本の場所がわからなければ、スーパーなどでよく経験する「3つ向こうの通路の右側です」と
言われ勝手に行ってねなんて野暮なことはなく、御丁寧に案内してくれようとする。
確かに、必ずエスコートしてくれるかと言うと嘘になる。忙しく、カウンター業務を行っているときに
望むことではない。ところが、一人で探しに行ったら、後で「わかったかな」とさりげなく確認しに
来てくれるなど心憎い。手ぶらでカウンターの前を通ろうものなら、「わかりませんでしたか」と
心配してくれる。うーん、ご主人さまとは言われないが、とても心配りをしていただいていることが
感じられる。

ましてや、「なんか、××のことがまとめてある本やけど、出版社とかわからん。」といったような
わがまま極まりない私の要求にも、いやな顔は少なくとも私の前では見せず(まあ、陰では
べろ出してるかも知れないけど)、大変丁寧に応対してくれる。しばしば、こちらが恐縮してしまう
まで、真剣に探してくれる。
どうして図書館の人はこんなにも、尽くしてくださるのだろうか。この問に対する答えを導き出して
くれるようなできごとが、先月あった。

千葉県船橋市の市立図書館で4年前にベテランの司書(図書館業務をするための資格を持って
いる人をこう呼ぶこと知ってる?)が勝手に107冊の本を廃棄した。
その廃棄された本を書いた人々は、日本の近代の歴史の教育方針にある考え方を強く持っていた。
(ここでは、その内容については私が言いたい事と関係ないので詳しくは触れない。)
司書は、これらの人々の考えに賛同できず、勝手に処分してしまった。そこで、本を書いた人々が
裁判を起こしたのである。

その判決が、先月最高裁で言い渡され、船橋市(司書が訴えられたわけではなく、司書の
管理官庁である船橋市が訴えられていた)が敗訴した。
この判決は、思想や表現の自由を守り、図書館がこれらのことを発信する場所であることを初めて
認めた画期的なものと思う。
確かに、この司書はいけないことをした。しかし、この行為は司書である自分と日本人である自分
との激しい葛藤の末のできごとではないだろうか。私は、この事件を通して、図書館の司書である、
つまり本の番人としての誇りを感じた。自分の城を守ろうとするが上での行き過ぎた行為であった
のであろう。つまり、図書館で働く方々は、自分の仕事さらには図書館という場所に誇りを持って
いるのだ。この誇りが、我々に対しての先ほど述べた親切な行為に表れているのであろう。

先日、本学の図書館でも、学生からの投書で、図書館員の態度が悪いと責められていることが
あった。その投書をよく読むと、その学生はあらぬ疑いをかけられ、憤慨していた。
図書館員の対応には行きすぎがあったかも知れない。しかし、それもいたしかたない状況に
図書館が陥っているのではないであろうか。
学生諸君、図書館員の人々は自分の仕事場(城?)に誇りを持って働いている。そこを汚すような
ことはやめようではないか。

これから試験シーズンに入り、多くの人が図書館を利用する。マナーを守ろう。誰でも、自分の家に
土足でどしどしと上がりこまれるのは歓迎しない。そんなこと、わかってよ。


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知識・技能・態度 (2005.07.26) by U先生

前期の講義が終わり,夏休みに突入しました.夏休み明けには,定期試験が待っています.
学生のみなさんにとっては,試験が好きという人は少ないかと思います.しかし,嫌いと
言っていても講義に試験はつきもの.試験を好きになるということは無理でも,
「なぜ試験があるのか?」ということが理解できれば,すこしは勉強する気が涌いてくる
かもしれません.
そこで今回は,教育する側(教員側)からの「なぜ試験を行うのか?」というお話と,
学習するということについて書いてみたいと思います.

ではまず,みなさんは「学習」とはどういうものと捉えていますか?「教えられたことを覚える
こと」というのが一般的な捉え方だと思います.
ですので試験前には,講義ノート,教科書,なかには過去問をひたすら暗記するという方も
多いでしょう.暗記力のいい人は「一夜漬けで楽勝」なんて言って,直前にならないと
勉強しないという人もいるでしょう.
しかし,教育の目的は,「学習者の行動(知識・技能・態度)に価値ある変化をもたらすこと」と
いうものです.

ここでいう知識は認知領域と定義され,文字通り知識です.これは,その内容を記憶して
いるということが大切であり,知識は学習の絶対的な基礎となるのでとても重要です.
例えば,かけ算の「九九」.これは理論云々ではなく,とにかく覚えているということが,
後々の数学の基礎となります.
態度は情意領域と定義され,知識をもとに具体的に行動する能力を言います.
最後の技能ですが,精神運動領域として定義され,知識や基本的な態度をもとに立案や
問題解決できる能力を言います.

例えば,「処方せんを見て調剤する」という事象があるとします.処方せんには様々な
決まりがあります.「量は1回分ではなく,1日分を記載する」ということを知って
いなければ調剤はできません.したがって,その知識は調剤を行う絶対に必要な条件と
なります.

でも,知識だけでは,調剤はできません.具体的に処方せんを見て,正しく秤量するなどの
行動を行うには技能が必要となってきます.
さらに「この2種の医薬品は混合すると配合変化をおこすから,別包にする」と処方せんの
表面上には直接記載されていなくても,自身の持つ知識から判断し,実際に別々に薬包紙に
包むという行動ができるとこまでいけば「技能」を身につけていると言えます.

つまり,みなさんが最初にイメージした「教えられたことを覚えること」は,あくまでも知識の
段階であり,それは学習の最初の1/3にしかなっていないということです.
そして,その知識が「生きた態度」に繋がって,初めて教育効果があったと言えるわけです.
これら3つの要素がちゃんと修得できているかどかを判断する方法として「試験」が存在
するわけです.

よって,みなさんは「試験に通るために勉強する」のではなく,「学習目標が修得できたか
どうかを(自分としても)判断するため」に試験があるということを心に留めてください.
ですので,これから試験勉強をするときは,是非,「暗記して知識をつける」というだけでは
なくて,最終的には技能,態度に反映されるような勉強を行ってください.それには「暗記する」と
いうことだけではなく,「理解する」ということが必要になります.

最近,学生のみなさんと話をしていると,試験に不合格になったことを「試験に落とされた」と
いう表現をする人が多くなっています.この言葉を聞くと,教員としてはとても悲しくなって
しまいます.確かに不合格は嫌なことですが,自身が学習目標に到達していなかったと
理解してください.

今回は少々,辛口なこみみでしたが,「試験に通るだけの勉強」という本末転倒な勉強しか
してこなかったという寂しい学生時代を過ごさないよう切望する教員の叫び,として読んで
ください.


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おススメ夏野菜 (2005.07.06)

まだ梅雨は明けないけれど、スーパーには夏野菜がたくさん並んでいます。
カラフルな色と瑞々しい食感、食べると元気になれる気がします。

外食もいいけれど、やっぱり「おうちごはん」が好き。たいして手間をかけなくても、
家で作ったごはんは、出来合いのお惣菜よりずっとおいしいから不思議です。
夏野菜なら、こんなシンプルな一品はどうでしょう。

適当な大きさに切ったトマトをオリーブオイルと塩・コショウで和え、冷蔵庫でしばし
馴染ませます。あればバジルなどを加えて、イタリアン・トマトサラダ。
モッツァレラチーズを加えると、ちょっとゼイタクなサラダに。

爪楊枝でぷすぷすと穴を空けたナスを、オーブントースターで皮が焦げるまで焼き、
皮を剥いて適当な大きさに。
あとは市販のポン酢やめんつゆ+おろししょうがなどで和えて、焼きナス。

適当に切ったキュウリを、キムチとごま油、醤油少々で和えると、中華風のおかず
(おつまみ?)になります。

セロリは酢+醤油+砂糖で浅漬けに。もちろん市販の浅漬けの素などでも。

ジャガイモは電子レンジで茹でてつぶし、タラコとマヨネーズ、塩・コショウで和えて
タラモサラダに。

トウモロコシは少量の水(1本につきカップ1杯)と塩で、「蒸し煮」のように茹でると、
甘みが逃げなくておいしいです。

ちなみに図書館にもお料理の本があります。数は多くありませんが、楽しい本ばかり
です。

「きょうのごはん」
    太田垣晴子著 メディアファクトリー 請求記号:596.04/OT

「池波正太郎のそうざい料理帖」
    池波正太郎著 平凡社 請求記号:596.04/IK

「グッチ裕三のこれは旨い!」
    グッチ裕三著 ブックマン社 請求記号:596/GU

「川島隆太教授の脳を鍛える大人の料理ドリル」
    川島隆太著 くもん出版 請求記号:596/KA


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こんな本もいかがでしょうか (2005.06.22) 

図書館では「映画」の分類は「778」です。
しかしとなりの「芸術」(720あたり)の美術全集などが目立ってしまい、
本棚に並べてしまうとまったく目立ちません。数も少ないので埋もれて
しまうのはもったいないと思い、この場でご紹介します。

「シネマ処方箋 : 精神科医がすすめる、こころにスーっと効く映画」
      高橋祥友著(梧桐書院)  778.04/TA
自称「映画が大好きな精神科医」が、精神医学と映画を絡めて書いた本です。
第1部「シネマ特効薬」では日常生活の様々なシーンに応じてお勧めの映画を
紹介しています。例えば・・・
  ○神も仏もない!と落ち込んだとき
  ○気力がないと感じたとき
  ○変わり映えのしない日常に嫌気がさしたとき
  ○世渡りが下手な自分が嫌になったとき
それぞれどんな映画が紹介されているか、興味のあるかたはどうぞ。
また、第2部「シネマでわかる精神医学」では、統合失調症、アルコール依存症、
パニック障害などを理解するのによいと思われる映画が紹介されています。

「映画の中の本屋と図書館」 
       飯島朋子著(日本図書刊行会)  778.2/IJ
大学図書館勤務の著者が、図書館に関する映画を紹介しています。
    ・登場人物が図書館を利用する
    ・図書館員が登場する
    ・図書館に関係するせりふがある
という基準なのでかなり多くの映画が紹介されています。
中には「えっ?この映画に図書館出てきたかな?」と思うような映画も・・・

「空想科学裁判」  円道祥之著 ; 山口宏監修(宝島社) 778.77/EN
空想世界に現実の法律をあてはめて論じたものです。
とりあげられているのはドラえもん、ウルトラマン、巨人の星など誰もが
知っている身近なヒーローたち。しかし実際に身近にいたらたいへんなことに
なってしまうようなのです。
ちなみに私はこれを読むまで、ドラえもんがなぜ未来から送り込まれてきたのか
知りませんでした。皆さんはご存知ですか??

「前田建設ファンタジー営業部」
       前田建設工業株式会社著(幻冬舎)
  778.77/MA
空想上の建造物を実際に造るとしたらどうなるか?を、建設会社社員の皆さんが
考えたものです。この本のなかではProject1として「マジンガーZ格納庫」を
造ろうとしています。
上記の「空想科学裁判」と似ているのですが、設計や施工方法等苦労している
様子がよくわかります。建設会社ってこんなふうに仕事をしているのかー、と
驚きつつ読みました。
最終的な見積金額は・・・72億円だそうです。1/100スケール格納庫の模型の
写真も見られます。

この本はもともとWeb企画から生まれたもので、ホームページでは第2弾の
「Project2:銀河超特急999が地球から発進する際の高架橋」が見られます。
さらには第3弾の企画が進行中のようです。

  <前田建設ファンタジー営業部>のホームページ
    http://www.maeda.co.jp/fantasy/index.html


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ワタシはスタコ その5 (2005.06.07) by T先生

最近のセンセイはやたらと困っている。またしても困っている。目下の懸案は
「毛むくじゃらの彼」である。

センセイが彼と出会ったのは連休中のことらしい。いつものようにワタシとカメオの
食料調達のために立ち寄ったペットショップに「彼」がいた。なかなか見かけない灰色の
塊に興味を持ってちかづいたセンセイは、ガラスごしに毛糸玉のようなその塊をしばし
見つめた。すると、気配を察した「彼」がゆっくりと立ち上がって灰色の毛の奥の目を
こちらに向けた。やばい!と思ったが、遅すぎた。ミニチュアシュナウザーの瞳にまともに
見つめられ、センセイは完全に参ってしまった。

以来、ワタシとカメオのためと称するペットショップ通いの回数が増えたのは言うまでも
ない。

しかし、困ったことに子犬はどんどん育つ。1/6生まれの彼はもはや子犬と言うには大き
過ぎる。そろそろ時間切れが迫っているらしい。
「困りましたよ。スタコさん。どうしましょう?彼だけ売れ残っちゃってます。どうも、彼、
駄目なんです。もっとかわいくふるまえばいいのに、じーっと見つめるだけなんですよ。」
センセイはひたすら心配している。

「やっぱり、私には無理ですよねえ?」
そりゃ、無理に決まってる。センセイが飼えるわけがない。だいたい、ミニチュアシュナウザー
なんて犬種はやたらと毛がのびるし、運動量も豊富なはずだ。センセイのようにいい加減な
人間が面倒みられるわけがない。

「誰か、飼ってくれないですかねえ?」
1時間近くも「彼」とガラス越しに会話して帰ってきた後でセンセイは深くため息をついた。
「人間は勝手ですよね。彼、きっとそのうち安楽死ですよね。あんなに無愛想な彼が
大きくなっちゃったら引き取り手ないですよ。」
半泣きの顔である。いつもの病気がまた始まった。

ペットショップで売れ残るような犬なんだから、どうせ、ダメダメな奴に決まってる。でも、
そういうダメダメさが余計にセンセイの心をくすぐるらしい。

「スタコさんもそうだったんですよねえ。一人だけかわいくなくてねえ、これじゃあ、絶対
売れないなあ、と思って見てたら、やっぱりずーっと売れ残ってしまって、どんどん
ふてぶてしい態度になっていくし。それで我が家にきていただいたんですよねえ。」
哲学をもって生きているワタシと犬を一緒に考えてるんだからもはや末期的である。

センセイは今朝もため息をついている。「毛むくじゃらの彼」が頭から離れないらしい。
横で心配げな顔をしているカメオがつぶやいた。
「センセイのことも、傍から見ればそれこそ、ダメダメにしか見えないのですがねえ。
意外と自分のことはわからないものなんですね。」

センセイの悩みは今日も尽きない…。




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モナリザの不思議 (2005.05.26)


古い話だが、以前あったテレビ番組で印象に残っているものがある。
モナリザは2枚あった!」というわけで、2枚目の絵の所在を追跡していた。
ダヴィンチや彼の作品の謎に迫るとして、所属していたらしい秘密結社シオン修道会や
マグダラのマリアの話なども登場し、真偽の程はわからないが興味深かった。

後で、インターネットで検索し、『最後の晩餐』に描かれた人物をみて、これが女性かも?
手の数は?この向き加減は不自然?などと、まじまじと確かめてみたりした。
近いうちに、2枚目のモナリザが公開されるような話だったが、どうなったのだろう?

かつて、1度だけルーブルで観たモナリザは案外に小さく、高いところで微笑んでいた。
なるほど謎めいていたのは微笑みだけでなく、絵自体だったのか。
今さら遅いが残念なことをした。もっと学習してから観るべきだったのだ。(旅行の度に反省)
が、何と言われようとモナリザは、これからも圧倒的な存在感で優雅な微笑を崩さない。
たとえ、公開されるというライバルが、自分よりうんと若いだの、美しいだのと噂されても・・・

さて、番組と重なるが、本の「ダ・ヴィンチ コード」も大変な人気である。
最近都内に越した家族の一人が、近所の区立図書館でこれを借りようと検索した。
出版されて、1年も経つというのに何と予約が600件!何年待てというのだろう?

そこで、私も他の地域ではどんな様子かと調べてみて、驚いた。
住宅の多い区立図書館では、1500件以上、横浜市なんぞは2000件以上の予約待ち。
ご近所?では、相模原が400件近く、八王子でも450件以上の予約状況である。
読みたいタイミングをはずしてまで、借りていく人はどれくらいいるのだろうか?
借りる人も貸す方も大変なことであるとしみじみ思った。

ちなみに『ダ・ヴィンチ コード』はこちらの図書館でも昨年末受け入れている。
結構人気はあり、動いてはいるようだが、予約待ちはないようだ。

近々ルーブルに行く予定のある方など利用しないてはないと思います。

「ダ・ヴィンチ・コード 」 上, 下./ ダン・ブラウン著 ; 請求記号:933/BR(3F)


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インターネットでの情報検索に役立つ本 (2005.05.12)

GWも終わり、図書館に利用者が増えてきました。勉強をしていたり、
何か課題でも出たのでしょうか?レポートを書いているらしい
学生さんたちを見かけます。

さて、レポートなどを書くために調べ物をする際、皆さんは図書館で
調べる以外にインターネットなども活用することもあると思います。
そこで、インターネットを利用して情報を検索するための本で
最近受入したものをご紹介しようと思います。


インターネット完全活用編 大学生のためのレポート・論文術
 小笠原喜康著 講談社現代新書 請求記号:816.5/OG

「レポート・論文術」というタイトルがついているだけあって、
テーマの絞り込み方法から始まり、インターネットでの情報の探し方、
探した情報の集め方、レポートの読みやすいレイアウトについてまで、
論文・レポートを書く際の流れに沿って書かれています。
著者は大学教授で「論作成法の実践的指導」にあたっていらっしゃるそうで、
まさしく「実践」に活用できそうです。


理系のためのインターネット検索術:ホンモノ情報を素早くみつける
 時実象一著 講談社 BLUE BACKS 請求記号:407/TO

玉石混合といわれるインターネット情報から正しい情報を見つける方法、
情報を探す際の効率的な方法、などが載っています。
より専門的な情報を探すのに利用できそうです。


2冊とも、情報検索やレポート・論文作成にとても役立ちそうな内容の本です。
ぜひご覧になってください。


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デイライト・セービング・タイム (2005.04.28) by A先生

昨年の7月に北海道である実験が行われたことをご存知でしょうか。世界では、
70カ国以上で行われているある制度です。
このようなことでもったいぶっても仕方ありませんので、お教えいたしましょう。
答えはデイライト・セービング・タイムです。サマータイムと言った方が
なじみ深いのではないでしょうか。

始まりは、第一次世界大戦中のイギリスです。戦時下であったため、燃料の節約を
目的に実施されました。
アメリカでは、毎年4月の第1日曜日から10月最後の日曜日までがサマータイム
いわゆる夏時間となります。始まりの日の午前2時に時計の針を1時間進めて、
午前3時とします。もちろん、この時間に起きて時計を動かしている奇特な人は珍しく、
寝る前に1時間時計を進めて寝るのが一般的です(私は、アメリカにいたときに
どうしても変わる瞬間が見たくて、起きていた事があります。テレビを見ていると、
午前1時59分の次が3時となって、オオッと言ってしまいました。だからどうしたという
わけではないですが)。また、ビデオなどのかしこい家電製品は、勝手に変わります。

でも、一年のうち7ヶ月がサマータイムとなれば、本当のところは、冬に1時間時計を
遅らせるといった感覚の方が一般的とも思います。

日本でも実は行われたことがあります。昭和23年から26年の4年間です。今から
60年ほど前です。薬学部の先生方の中でも経験された(記憶に残っている)方が
いらっしゃると思います。しかし、日本にはなじまなかったようです。

目的は、太陽の光をありがたく使おうというものです。明るいうちに仕事が終わり、
外で活動する時間が増えます。また、買い物や食事に出かけようとする気持ちがおき、
消費拡大につながるともいわれています。
最近では、家庭で夜の照明や朝の冷房を使う時間が減り、省エネルギーになるとの
意見もあります。ある団体の試算では、日本全体で1時間早めた場合、経済効果が
約1兆円、二酸化炭素の排出量が約150万トン削減されるそうです。

では、昨年実際に1ヶ月間行った北海道ではどのように受け止められたのでしょうか。
結果は、午前中気持ちがいいとか家族と楽しむ時間が増えたなど、おおむね好評で
あったようです。しかし、体がなじまない、仕事時間が増えたなどの否定的な意見も
聞かれたようです。また、北海道のみで行われたために、結局仕事が終わる時間は、
標準時間と同じということもあったようです。

日本では、明るいうちに仕事が終わることを良しとしない雰囲気がある事や、もともと
夏は太陽を楽しむより日が暮れてからの文化(祭りや花火など)を大事にすることなどが
あり、サマータイムの本格導入は難しいかもしれません。
確かに国民に対するアンケートでは、賛成と反対がほぼ同じ割合のようで、
どうなるのかわからないといったところが本音ではないでしょうか。

この郵政民営化でごちゃごちゃになっている本国会にサマータイムを導入する法案が
提出されるかはわかりませんが、北海道のように試してみるというのもいいんじゃない
でしょうか。
早く起きられるか不安ですか?早起きは三文の徳です。朝のすがすがしい気持ちが
良い相模湖も素敵じゃないですか。


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「君の名は…」あるいは「強きもの、汝の名は??」
 - 長編実録 図書館員のレファレンス - (2005.04.13.)


  
先月、図書館にと花束を頂きました。それから約一ヶ月。お花は当然のことなが
ら日々萎れていき、気がつくと観葉植物のような葉をつけた茎が3本残っているだけ
になりました。それも、いつのまにか根まで生えて…。

  生命とは強いものだ〜、と思ったからではないのですが、こうなると育ててみたく
なりました。植物を枯らした経験数知れず、の私としては、まず土でいいのか、ハイド
ロカルチャーなのか、水栽培のままでいいのか、そもそも何という名前なのか、調べ
てみることにしました。

  さて、こんなときはどうしますか?

  調べ物といえば、最近はお手軽なインターネット検索が最初にうかびますね。早速
調べてみましょう。名前がわからないので、「観葉植物」+「育て方」というキーワードで
検索すると約37,300件のヒット。いくつか見たものの、さっさと次の方法にチャレンジ。
  次はGoogleのイメージ検索を使って写真を探しました。キーワードは同じ。約920件
に減りました。それでも1頁に20枚程度。中には「観葉植物の育て方」という本の表紙
なども入っています。植物全体を写したものも小さくてよくわかりません。これもあきらめ
ました。
 便利なインターネット検索も、漠然と探しているだけでは、その力を発揮できません。

  では、図書館の基本に戻りましょう。といっても、漠然としていることには変わりあり
ません。これからやるのは、かっこよく言うと『ブラウジング』。言い方をかえると『本をぱ
らぱらめくっていく』んです。ちなみにBrowseを英和辞典で調べると「閲覧・拾い読みす
る。ネットを閲覧する。ぶらぶらする。ざっと見る」などの意味が載っています。

  さて、この図書館にある本だけで調べられるかどうかはわかりませんが、最初に
思いつくのはオーソドックスに植物事典。参考書コーナーの植物(分類番号470)の
あたりに行ってみましょう。目につくのはやはり「原色牧野植物大圖鑑」などですね。
ところが、「合弁花・離弁花編」「離弁花・単子葉植物編」の2冊に分かれており、中
も細かい種類別になっています。この2冊の違いがわからなかったので、国語辞典を
引いてみることにしました。
  国語辞典は分類番号810の棚にあります。これこそインターネットでは使えない
『神秘の力』なのですが、たまたますぐそばに園芸(620)の事典がありました。
それも「原色図譜 園芸植物 温室編」です。温室といえば観葉植物っぽいですね。
ぱらぱらっと見ていくとすぐさま似たようなイラストが目にとまりました。ムラサキツユク
サ属の『トラデスカンチア・フルミネンシス ’バリエガタ’』というのが似ています。説明
によると「茎は直立性あるいはほふく性」「地に触れた節から発根」などなどあてはま
ることが多くあり、これだろうと思いました。

  名前がわかったので、確認を兼ねて次のチャレンジをしてみました。事典を引いて
も残念ながら載っていません。15巻セットの「朝日百科植物の世界」もだめでした。
一般書架の園芸本の棚にも手頃な本はありませんでした。
  インターネットに戻りましょう。似たような写真がいくつも見つかりましたが、ほとん
どがつり鉢に植えられた写真です。一ヶ月以上直立したまま、というのが気になって
きました。
  家にあった「観葉植物150種」という一般向けの薄い本を見てみると『ドラセナ・ド・
サンデリアーナ』の方が似ているようです。ドラセナの仲間はいわゆる『幸福の木』で
すね。幸福の木と茎の感じが似ていなくもないのですが、この本では葉の部分の写真
しかないので、「原色図譜 園芸植物 温室編」を再度開きました。
トラデスカンチアの数頁!前にゆり科ドラセナ属として載っていました。やはり葉っぱだけ
のイラストですが、トラデスカンチアよりは似ています。インターネットで調べても、やっぱ
りトラデスカンチアより似ています。

  ということで、「君」の名は『ドラセナ・ド・サンデリアーナ』であろうという結論に達しました。

  紆余曲折があったものの、本棚の間でたまたま目についた一冊がこの図書館では
ベストの本だったという訳です。これこそまさにブラウジングの効用と言えましょう。
  図書館員のレファレンス、と大きく出た割りに簡単な調査で済んでしまいました。
ちょっと恥ずかしいですが、運が大きくものを言った事例として、運も実力のうち、かな?

  ブラウジングは、いつでもうまくいくわけではありませんが、同じように何かのときに
目に留まった本や記述が別の機会に役立つこともあります。機械に頼るだけでなく、
自分の目と頭を使うことも忘れたくないですね。


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本代をけちってはいけません (2005.03.30) by U先生

みなさんは図書館をどう利用していますか?

静かな環境で,周りに一生懸命勉強している仲間がいれば「自分も頑張らねば」という
気持になれるからという理由で図書館を利用している人もいるでしょう.
しかし,本来の図書館の利用目的の1つは「図書館にある本を使う(借りる,読む)」と
いうことです.この一番基本となる利用目的をあまり活用してない方は,是非,図書館の
本に目を向けてください.

薬学部の図書館となると,薬学やライフサイエンスの本ばかりだと思うかもしれませんが,
いえいえ,なかなか面白い本も入っています.もちろんこの面白いというのは,良い意味
での「興味深く面白い」という意味です.
以前のこみみにも書いたように(「サバンナのサル」を参照),「直接は役に立たない」と
思われる本も,探せばけっこうな数が所蔵されています.今回はそういう本の紹介です.

「全日本『食の方言』地図」

各地方には独特の食文化があり,郷土料理はその最たるものですが,郷土料理ではなく,
一般的な食べ物,例えば「天ぷら」とか「うどん」など,どこの地方でも食される食べ物の,
地方における特徴を調べた本です.「食の方言」という秀逸なネーミングに惹かれ,
借りて読んでみました.

具体例として,「天ぷらには何をつけて食べるか?」という問題です.
関西出身の筆者は「天ぷらは天つゆで食べるが一般的.でもソースをつけるのも普通」と
思っていました.しかし関東では,ソースをつけるというのはかなり奇異な行動のようです.

また関西には「紅生姜の天ぷら」というのがあります,こちら(関東)では見かけないなーと
思っていたら,なんと,紅生姜の天ぷらが存在するのは「大阪,奈良,和歌山」限定であると
いうことをこの本で知りました.

「へんないきもの」

少し話題になった本なので,本屋さんでみかけた方も多いはずです.
読んで字のごとく,「見た目がとっても変な生き物」を緻密かつリアルなイラストで紹介して
います.見れば見るほど「なんでこんな変な形の生き物がいるのだろう??」と,生命の
不思議を感じます.
しかし,冷静に考えると,衣服を着て二足歩行しているヒトこそが,生き物の中で最も
「へんないきもの」と考えることができるかもしれません.

こんな面白い本も置いてある図書館.うまく活用してください.

たしかに,これら2冊の本は,薬剤師になるのには役に立たないかもしれません.
でも,お薬の話しかできない薬剤師さんでは,患者さんに親しみを持ってもらえず,
患者さんの心を開くことも難しくなります.日常のなんでもない世間話ができることも,
薬剤師には必要な資質であると筆者は考えています.

心にゆとりを持って,幅広い教養を身につけるためにも是非,本を読んで「自分磨き」を
してください.

図書館利用という話を書きましたが,残念ながら図書館に無い本は,是非,自分で買って
みてください.
これは先生としてではなく,人生の先輩としてのアドバイス
「若い時分は本代をけちってはいけませんよ.」


(※図書館注)
 「全日本『食の方言』地図」 野瀬泰申著  請求記号:383.8/NO (3F)
 「へんないきもの」  早川いくを著,寺西晃イラスト  請求記号:480.4/HA (3F)


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ブックカバー、どうしますか? (2005.03.16)

本屋さんで本を買うと、聞かれます。「カバーおかけしますか?」

「お願いします」 「結構です」 どちらの答えが多いのかわかりませんが、
(本屋さん勤務の姉に今度聞いてみよう。)私は「カバーをかけてもらわない派」です。
理由は、家で読む本にはカバーの必要性を感じないし、持ち歩く文庫本の場合には
手持ちの皮製や布製のブックカバーを使うから。
以前は「かけてもらう派」で、いつから変わったのか記憶にはないけれど、
読み終わって本棚に並べるときには外してしまうので、捨ててしまう紙のカバーは
無駄だと思ったのかもしれません。あるいは逆で、皮製のブックカバーを購入したのが
きっかけかな?

というわけで、私が遠慮しているこの本屋さんのブックカバーですが、「書皮」(しょひ)と
いうオモシロイ名前が付いているそうです。また、なかなか奥が深いようで、なんと
この書皮ばかりを集めた本が出版されています。

「カバー、おかけしますか?本屋さんのブックカバー集」
 出版ニュース社 2004年12月発行 2,625円(税込) ISBN:4-7852-0115-0
 (*ごめんなさい、図書館ではいまのところ所蔵していません。)

この本には、全国の書店で使われているブックカバーが、「書皮大賞」受賞作のほか、
動物・植物・十二支・地図・作家のサイン・店名ロゴなど、デザインのカテゴリー別に
紹介されています。総数197点。しかも、どれも美しい。

ちなみに「書皮大賞」というのは、毎年「書皮友好協会」会員がおススメの書皮を
持ち寄り、投票形式で受賞作品を決めるという、権威があるんだかないんだかよく
わからない賞ですが、もう20年も続いているのだそう。

こんなきれいなカバーなら、ぜひかけてほしい!!これから行く本屋さんでは、最初の
一回は必ず書皮をお願いしようと心に決めました。

それから、最近は「ブラジャケ」という書皮も登場しています。少し前に「こみみニュース」
でもご紹介しましたが、企業の宣伝用に作られた文庫サイズのブックカバーで、
本屋さんの中にラックを置き、自由に取っていけるようになっているもの。
こちらも、さすが宣伝用、洗練されたデザインがたくさんです。

また、市販のブックカバー。以前はあまり見かけませんでしたが、近頃は文房具店や
雑貨屋さんの片隅でよく目にします。
水玉模様やストライプの布にビニールコーティングしたもの、ナイロン地に刺繍のもの、
和風の柄で手拭い生地や麻布のもの、厚めの和紙製のもの、深みのある色合いの
皮製のものなど、素材もデザインもいろいろ。
ネットショップなどでは、皮製のものに名前やイニシャルを入れたり、オリジナルのロゴを
型押しし、マイ・ブックカバーを作れたりします。

ついでに。市販ではなく、新潮文庫の応募マークを集めると必ずもらえる「Yonda?CLUB」の
ブックカバーはビニール製、ワンポイントのYonda?パンダくんが可愛いです。

もしかして、ブックカバー業界はいまブレイク中??
あくまでもブック「カバー」なのですが、楽しいものですね。


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ホームページの花 (2005.03.03) 

おもしろいホームページのご紹介です。一部ではすごく盛り上がっているらしいので、
ご存知の方も多いかもしれません。

Organic HTML http://a.parsons.edu/~christine/fall_03/organic_html 
  または こちら http://organichtml.com/flash/

ホームページのURLを入力してEnterすると、その指定したホームページの内容に沿った
(イメージした?)花が咲く、というものです。ホームページの内容によっては、カラフルな
花が咲いたり、実が成ったり、虫が飛び回るものまであるとのこと。

早速当館のURLで試してみましたが、解析不能になってしまいました(笑)。
それでは、というので当コーナー「こみみ」のURLでやってみると・・・
   ・カラフル(赤と青とピンク)
   ・太い幹にもじゃもじゃした枝のような、花のようなものがついている
実物が見たいかたはぜひ試してみてください。個人的には、うーん。ちょっとイメージとは
違うような・・・もう少しかわいい花が良かった(笑)。

ちなみに次のようなサイトのURLも試してみました。
帝京大学薬学部
   ひょろひょろです。大丈夫なんでしょうか・・・
   (でも教室紹介のページ単独のURLではカラフルできれいな花が咲きました)
帝京グループ
   モノクロですが実も花もついていて、さらには虫まで飛んでます!
   (ハエだという声もあるようですが、ここはハチだと思いたい)
PubMed
   あまり上には伸びずにどっしりとしています。色どりがきれい。

このOrganic HTMLというページ、仕組みとしては、指定したサイトの文字数・リンク数・
音・画像・使用されている色などの情報を解析して、それを反映させているとのこと。
「こみみ」のもじゃもじゃした花?は、それぞれのコラム(へのリンク)を表しているのかも
しれません。

活発にやりとりされている掲示板や、大量のリンク(というかそれで成り立っている)が
あるポータルサイト・検索サイトでは、ものすごく大きく成長したりたくさん実がなったり
するそうです。

リンク数や画像、色使いがホームページのすべてではありませんが、そういった要素が
多いほうが実際に見たときに活気があると感じられて楽しめるのかもしれません。
当図書館のサイトの花も枯れてしまわないように、目を配らなければいけませんね。


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Aim High (2005.02.16) by T先生

最近こんな学生がやってきました。
「T大の大学院に進みたいのですが、どんな勉強をしたらいいですか?」と言うのです。
てっきり3年生だと思ってしばらく話していたのですが、実はまだ2年生でした。
そのすぐ次の日にまた別の学生が「K大の大学院をめざしたいです」と言ってきました。
こちらも2年生でした。

二人ともすでにT大の大学院進学説明会を受けてきているのだそうです。良い大学の
大学院にどうしても受かりたいから今から勉強しておきたいという考えのようです。
用意周到な人達です。

大学2年生の頃の自分はどんな学生だったか振り返ると、少し恥ずかしくなります。
彼らのようなことは全然考えていませんでした。映画ばかり見てぼーっと渋谷の空を
眺めたりする毎日で、明日も明後日も同じことの繰り返しだと漠然と思っていました。

今の私は一応センセイですから、二人の学生にはいろいろなアドバイスをしました。
でも、本当に言いたかったことは言えないものです。「大学院に行くのは良いことか
わからないよ。もっと時間をかけて本当にやりたいことを探してごらん」とは口に出せません
でした。

Aim High という言葉があります。私の大好きな言葉です。望みを高くもって努力する姿は
誰の目から見ても美しいものです。しかし、望みがかなった後に何が待っているのか、
そこまで考えていないと実は残酷な結末に陥ることもあります。良い大学の大学院に
進むことと人生がハッピーになることは一致しないことが多いのではないでしょうか?

Aim Highという言葉によって切り捨てられるかもしれないモノ、本当は人生で一番大事な
ものかもしれないです。高みを望む人はそれに見合う対価を要求される。それがわかった
うえで努力してほしいと思います。

でも…。やっぱり言えないですね。学生はまだ若く希望にみちあふれています。もしかしたら
全てが満たされた人生が彼らを待っているのかもしれないです。
結局、私は「英語やりましょうか」などと言ってしまって彼らを励まし続ける私大のセンセイ
なんです。


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部品交換 (2005.02.03)

暖冬かと思っていたら、冷え込みが厳しい。
そのせいでもないだろうが、突然パソコンがおかしくなった。
前日までは正常に動作してたのに、デスクトップ全体が殺風景に真っ黒で
真ん中に白い横文字で、何か異常があることを一方的に通告している。
なじみのアイコンも、頼みのスタートボタンも姿を消して、うんともすんともいわない。
おまけに非常時には、英語で文句をたれてくるのが嫌なところ。
数行を"Excite翻訳"に入力してみるが、訳のわからない直訳でさっぱりである。
OSはXP。まだそんな年でもないだろうに、素人の下手なプログラムに振り回されて、
混乱を起こしたのかもしれない。

家人があきらめてリカバリを試みるが、それも受け付けない。
○○○電機で、フォーマットしてもらい、再度リカバリを試してみる。
が、ハードが修復不可能らしく、途中で止まってお手上げ状態。
薄いタイプのディスクトップなのでメーカーに出すため、修理に8万程かかるらしい。
もっぱらノートを愛用している私は、「中古に8万はもったいない・・・」と、ボソボソ呟く。

自棄を起こして家人は、見た目にはしっかりとしたBIOの背中を引っ掻き回して
とうとう3.5インチのHDDを取り出した。(あーあ、解体されちゃった)
同じHDDをインターネットで扱ってないかと調べてみると、4000円程で売っている。
安い!
しかし、”デンキのことなら○○電機、○○電機はアキハバーラ〜♪♪ ”で
洗脳されている家人は秋葉原まで出かけ、白寿のような名前のお店?で
だぶん大丈夫、といわれたHDDを買ってきた。

損傷したとはいえ、相手は繊細なというか、融通が利かないコンピュータ。私じゃない。
家人はぎゅうぎゅうに押し込まれていたものを、またぎゅうぎゅうに詰め込んでいく。
うまくいくとも思えないのだが、「駄目もと」と思ってか、無駄遣いと言われるのを恐れてか・・・
ともかく、家人が押し込んだ部品は、運よく収まるべき所に収まったらしい。
どうやら脳移植は成功したらしい。

さしたる拒絶反応もなく、パソコンはまた働き出した。
自分はと言えば、痛み始めている部品を多々抱えているのに、部品交換ともいかない。
特にこれからの季節。
目玉と鼻の交換、丸洗いができたらと、無機質な物体に訴えてみる。

図書館から眺める杉もいやーな色合いになってきました。
今年は昨年の30倍の花粉が飛ぶとも言われています。
OPACで検索してみると「花粉症」に関する図書、雑誌の特集記事等もありますので
ご覧になってみてはいかがでしょうか。


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スープ専門店のスープ (2005.01.14)


1月に入ってから本格的に寒くなりましたね。
外出して自宅に戻ったときには体が冷え切っていることがありませんか?
私はそういった時は、暖房をつけて温まるまで前にいたりしますが、
暖かいスープや飲み物を飲んで、体を温めることも好きです。
スープなどを飲むと、その温かさがじんわりと
体に広がっていくようでほっとします。

さて、そのスープについてですが、
図書館で先日「すうぷ屋のすうぷ」という本を受け入れました。
あるスープ専門店の人気メニューのレシピ本なのですが、
食事のメインにできるような具だくさんスープがたくさん載っていて
凄く美味しそうです。
また、
「カナダの猟師 優雅な休日」 サーモンと野菜のあつあつクリーム
「いたずらうさぎの不思議な落し物」 つくねと野菜のフーフーポトフ
「海神ネプチューンから冬の贈り物」 おいしさまるまるカニいっぱい
など、名前が面白い!
それぞれのストーリーが感じられる名前を付けているそうです。
また、そのお店では、新しいスープの名前を
お客に決めてもらうイベントなどもしているとか。
スープを食べつつ名前の由来を考えてみる、なんて楽しそうですよね。

読んでいるだけでも楽しい本だと思います。
興味のある方は、ぜひ手にとってみてください。

「すうぷ屋のすうぷ」 請求記号:596/SU(3F一般)


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