物理薬剤学教室
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教室紹介
<学部教育>
医薬品の効果を高め副作用を軽減するためには、投与部位での吸収効率をあげ、患部への到達を容易にし、体内での安定性を高めることが必要です。このように投与し易く、安定に長期間保存できる製剤の設計の指針を与えるのが物理薬剤学であり、これに沿った講義および実習を行っています。研究は病態を分子レベルで理解し、医療への応用を目指して以下のテーマで行っています。

<研究内容>
1) 血小板活性化因子(PAF)を標的とした抗アレルギー薬の開発
血小板活性化因子(PAF)は生体膜脂質から産生され、病態と関連する生理活性脂質の代表であり、アレルギー・炎症のメディエーターであるのでPAFの血液中における蓄積は気管支喘息や敗血症の原因となると考えられています。当研究室ではこれらの疾患の治療や予防に対する有効な医薬品を生み出すことを目標として、PAFの生合成阻害剤や分解酵素に関する基礎研究を実施しています。
2) 血小板の機能と病態
血小板は止血に重要な細胞であり、血小板の数や状態に異常があると血がとまらなくなったり、血栓ができたりしてしまいます。同じような病態でも原因は異なることが多く、病態の診断や治療への新しい手がかりを得るために血小板の産生や機能にかかわる新しい分子を探索し解析を行なっています。またこのような分子の遺伝的多様性を探ることからオーダーメード医療へのヒントが得られると考えています。
3) 脂質代謝と病態
 脂質代謝の異常は様々な病態の原因となることが知られています。たとえば副腎白質ジストロフィーやZellweger症候群などの遺伝病では極長鎖脂肪酸の蓄積が報告されています。当研究室ではこれら疾患の病因の解明と医療への応用を目指してこの異常脂質の生合成や分解反応にかかわる酵素に関する基礎研究を進めています。

<研究室での生活>
特別実習では学生実習と違い、研究すなわち『だれにも結果のわからない新しいこと』に取り組みます。新しい発見に出会う驚きや楽しさを味わえることと思います。この経験が日々進歩していく医療のなかで、薬剤師として新しい知識や技術にチャレンジしていくみなさんの武器となるよう、私たち教員は指導に力を注いでいます。

職員
教授 井上 圭三
教授 唐沢 健
教授 横山 和明
助教 原田 史子
助教 西澤 千穂
助教 谷川 和也
助手 佐藤 典子
教務職員
大学院生
学部生
4年生 19名


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